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2026/05/20

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中東情勢とエネルギー問題。

“遠い国の話”では終わらない時代へ。

最近、ニュースを見ていると、
「中東情勢の緊迫化」
「原油価格の上昇」
「物流コストの増加」
そんな言葉を目にする機会が増えました。

正直、少し前までであれば、
「遠い国の出来事」
として感じていた方も多かったかもしれません。

ですが今は違います。

世界で起きていることが、
数日後には日本の物価に影響し、
数ヶ月後には住宅価格や製造コストにまで波及する時代です。

そしてそれは、
私たち福田鉄工のような地方のものづくり企業にも、確実に関係しています。

今回は、“中東情勢とエネルギー問題”について、
鉄工業という現場から感じていることを書いてみたいと思います。

「原油価格」は、実は身近な問題

ニュースではよく、
「原油価格が上昇」
という表現が出てきます。

ですが実際には、
原油価格の変動は、私たちの暮らしのほぼ全てに影響しています。

例えば、

  • ガソリン代
  • 電気代
  • 配送コスト
  • 建築資材
  • 食品包装
  • プラスチック製品
  • 塗料
  • 接着剤
  • 断熱材

こうしたものの多くは、石油と深く関係しています。

住宅業界でも、
“ナフサ”という石油由来原料の価格変動が、建築資材価格に大きく影響しています。

鉄工業も同じです。

材料を加工する機械は電力を使います。
製品を運ぶには燃料が必要です。
現場で使う溶接機、重機、トラック、発電設備。

どこを見ても、エネルギーと切り離すことはできません。

つまり、
中東で何かが起きると、
それは巡り巡って、地方の工場の経営にも影響してくるということです。

エネルギー問題は「大企業だけの話」ではない

よく、エネルギー問題というと、
大手メーカーや大企業の話のように感じるかもしれません。

ですが実際は、地方企業ほど影響を受けやすい部分があります。

理由はシンプルです。

地方は、

  • 車移動が前提
  • 輸送距離が長い
  • 人口密度が低い
  • インフラコストが高い

という特徴があるからです。

例えば都市部であれば、
電車や公共交通で人が動けます。

ですが地方では、
“1人1台”が当たり前。

ガソリン価格が上がることは、
生活コストそのものの上昇につながります。

さらに物流費も上がります。

地方でイベントをやる。
資材を運ぶ。
飲食店へ配送する。
建築現場へ材料を届ける。

全てに燃料が関わっています。

だからこそ、
地方企業は“世界情勢に弱い”とも言えます。

しかし逆に言えば、
地方だからこそできる動き方もあると、私たちは感じています。

「大量生産・大量輸送」の時代の変化

ここ数年で大きく変わったことがあります。

それは、

“遠くから安く運ぶ”

という前提が、少しずつ崩れてきていることです。

以前は、
「海外で大量生産した方が安い」
という考え方が主流でした。

ですが現在は、

  • 輸送コスト上昇
  • 円安
  • 世界情勢リスク
  • 人件費高騰
  • エネルギー価格上昇

によって、その前提が変わり始めています。

これは製造業にとって、大きな転換点です。

地方の小さな工場でも、
“地域で作る価値”
が見直される可能性がある。

実際に最近では、
「できるだけ国内で」
「近い場所で」
「顔が見える企業と」
という相談が増えている印象があります。

価格だけではなく、
“安心して頼める”
という価値が重要になってきています。

福田鉄工が感じる「地域に技術がある意味」

私たちは普段、
製缶、鉄工、加工、施工など、
地域の中で様々な仕事に関わっています。

一見すると、
中東情勢とは遠い仕事に見えるかもしれません。

ですが実際には、
地域に技術を持った会社が存在すること自体が、
これからの時代、重要になると感じています。

例えば、
何か設備が壊れた時。

遠方のメーカーを待たなくても、
地域で対応できる会社がある。

災害時にも、
地域の中で修理や製作ができる。

これだけでも、地域の強さになります。

エネルギー問題や物流問題が大きくなるほど、
“近くで対応できる力”
の価値は高まっていきます。

これは単なる製造業の話ではありません。

地域の安心そのものだと思っています。

「便利」が当たり前ではない時代へ

今までの日本は、
欲しいものがすぐ届き、
必要なものが安く手に入る時代でした。

ですが最近は、
少しずつ空気が変わってきています。

  • モノが届くまで時間がかかる
  • 部材不足
  • 値上げ
  • 人手不足
  • 燃料高騰

こうした言葉を聞くことが増えました。

もちろん、技術は進化しています。

AIも進む。
自動化も進む。
便利になる部分も増えるでしょう。

ですが一方で、
“エネルギーが無限ではない”
という現実も、私たちは見始めています。

だからこそ、
今後の企業には、
「どれだけ効率化するか」
だけではなく、

「どう持続するか」

という視点が必要になると思います。

地方にしかできない未来もある

こういう話をすると、
暗い未来のように感じる方もいるかもしれません。

ですが私たちは、
必ずしも悲観しているわけではありません。

むしろ、
地方には可能性があると感じています。

例えば上越地域は、

  • 海がある
  • 山がある
  • 雪がある
  • 水がある
  • 食がある
  • 技術がある

自然と産業が近い地域です。

大都市のような大量消費型ではなく、
“地域で循環する仕組み”
を作れる可能性があります。

実際、最近は全国的にも、
地域イベントやローカルビジネスが注目されています。

大量生産・大量消費ではなく、

  • 小さくても魅力がある
  • 地域に根付いている
  • 人とのつながりがある

そういう価値が見直され始めています。

これは、私たちが普段取り組んでいることにも近い感覚があります。

世界情勢は、これからも大きく変化していくと思います。

中東問題だけではありません。

エネルギー。
物流。
人口減少。
気候変動。
人手不足。

様々な課題が同時に進んでいます。

ですが、そんな時代だからこそ、
地域で技術を持ち、
人とつながり、
必要とされる仕事を続けていくことが大切だと思っています。

福田鉄工も、
ただ鉄を加工する会社ではなく、

“地域の中で役割を持てる会社”

でありたいと考えています。

遠い国のニュースを見ながらも、
最終的に大切なのは、
目の前の地域で、
誰の役に立てるか。

これからも、そんな視点を忘れず、
ものづくりと向き合っていきたいと思います。