ブログ
BLOG
2026/08/03
ブログ
熊本地震から学ぶ。「地震後も、できるだけ普段どおりの生活」を守るために
このたびの地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
突然の大きな揺れ、不安な時間、そして今もなお避難生活やライフラインの復旧を待ちながら
過ごされている方々も多くいらっしゃることと思います。
ご自身やご家族の安全を守るため、日々懸命に過ごされている皆様に、心からお見舞いと
応援の気持ちをお伝えいたします。
近年、日本各地で大きな地震が相次いでいます。
「自分の地域は大丈夫だろう。」
そう思っていても、いつ、どこで大きな揺れに見舞われるかは誰にもわかりません。
地震が発生した瞬間、多くの人は命を守ることを最優先に行動します。それはもちろん最も大切なことです。
しかし、本当に大変なのは、実はその後の生活です。

熊本地震でも、多くの方が「命は助かったものの、その後の生活が想像以上に厳しい状況」と感じておられます。
電気が止まる。
水が出ない。
ガスが使えない。
食料が手に入らない。
ガソリンがなくなる。
トイレが使えない。
普段は当たり前にあるものが、一瞬で失われてしまうのです。
今回は熊本地震での経験や、その後の災害で見えてきた課題をもとに、「地震後もできるだけ普段どおりの生活を維持するには何が必要なのか」、そして暑い時期の災害で特に注意したい熱中症やエコノミークラス症候群について考えてみたいと思います。
災害は「その後」が長い
地震は数十秒で終わります。
しかし、その影響は何日、何週間、場合によっては何か月も続きます。
熊本地震では、ライフラインの復旧に時間がかかり、多くの家庭で不便な生活が続きました。
朝起きても水が出ない。
冷蔵庫は止まり、食品は傷んでしまう。
スマートフォンは充電できない。
スーパーには商品が並ばず、コンビニも営業できない。
ガソリンスタンドには長蛇の列。
必要な物があっても買えない。
これが災害後の日常です。
災害は「揺れ」だけではなく、「生活機能の停止」と言っても過言ではありません。
なぜ多くの人が車中泊を選ぶのか
熊本地震では、多くの方が車中泊を選択しました。
その理由はいくつもあります。
・余震が怖く家に戻れない
・避難所が混雑している
・プライバシーを確保したい
・ペットと一緒に過ごしたい
・小さな子どもや高齢者がいる
・感染症への不安
車は自分だけの空間になります。
安心できる場所として車を選ぶ人は少なくありません。
実際、その後の能登半島地震などでも、多くの方が車中泊をしている様子が報道されました。
しかし、その一方で新たな問題も発生します。
エコノミークラス症候群という危険
長時間、狭い車内で同じ姿勢を続けることで血流が悪くなります。
すると足の静脈に血栓(血のかたまり)ができ、それが肺に移動すると命に関わる「肺塞栓症」を引き起こすことがあります。
これがエコノミークラス症候群です。
飛行機だけではありません。
車中泊でも発症する可能性があります。
熊本地震では、この症候群による死亡例も報告され、多くの医師が注意を呼びかけました。
予防するためには
・1〜2時間に一度は車の外へ出る
・軽く歩く
・ふくらはぎを動かす
・足首を回す
・水分補給をする
・締め付けの少ない服装にする
・可能であればシートを倒して足を伸ばす
たった数分でも身体を動かすことが重要です。
夏の災害で最も怖い「熱中症」
近年は猛暑が続いています。
気温35℃を超える日も珍しくありません。
もしそのような日に停電が起きたらどうなるでしょうか。
エアコンは使えません。
扇風機も動きません。
冷蔵庫も止まります。
冷たい飲み物も作れません。
特に車内は非常に危険です。
真夏の車内温度は60℃以上になることもあります。
窓を少し開けただけでは十分ではありません。
高齢者や小さなお子さんはもちろん、健康な大人でも短時間で熱中症になる恐れがあります。
熱中症を防ぐために
災害時だからこそ、意識して次のことを心掛けましょう。
・のどが渇く前に水分を飲む
・経口補水液やスポーツドリンクを備蓄する
・塩分も補給する
・帽子や日傘を使う
・涼しい避難所を利用する
・車内に長時間留まらない
・首や脇を冷やす保冷剤を活用する
保冷剤や冷却シートは普段から家庭に常備しておくと安心です。
停電が生活を一変させる
停電すると想像以上に困ります。
・照明が使えない
・スマートフォンの充電ができない
・冷蔵庫が止まる
・テレビやラジオが使えない
・電子レンジが使えない
・IHコンロが使えない
・給湯器が動かない
情報が入らないことも大きな不安になります。
現在はスマートフォンが情報源ですが、充電が切れてしまえば使えません。
だからこそモバイルバッテリーは必需品です。
さらにソーラーパネル付き充電器やポータブル電源があると安心感は大きく変わります。
水は一番大切な備え
人は食べなくても数日は過ごせます。
しかし、水がなければ命に関わります。
飲み水だけではありません。
手洗い。
歯磨き。
トイレ。
料理。
洗顔。
生活には大量の水が必要です。
一般的には一人1日3リットル以上の飲料水が必要とされていますが、
生活用水まで考えるとそれ以上必要になります。
最低でも3日分、できれば7日分を目安に備蓄しておくことが推奨されています。
トイレ問題は想像以上に深刻
災害時に最も困ることとして、多くの被災者が挙げるのがトイレです。
水が流れない。
下水道が使えない。
避難所では長蛇の列。
衛生環境が悪化すると感染症のリスクも高まります。
そのため、携帯トイレや簡易トイレを家族人数分以上備蓄しておくことが重要です。
1日5〜7回利用すると考えれば、数日分でもかなりの数量が必要になります。
「まだ用意していない」という方は、ぜひこの機会に準備しておきましょう。
ガソリンは「半分になったら給油」を習慣に
熊本地震でもガソリン不足が深刻になりました。
給油まで数時間待ちというケースも珍しくありませんでした。
災害時には物流も止まりやすく、ガソリンはすぐに不足します。
普段から燃料計が半分程度になったら給油する習慣を持つだけでも安心感は大きく変わります。
普段の備えが家族を守る
防災は特別なことではありません。
「普段の暮らしを少し見直すこと」が防災につながります。
例えば、
・飲料水を少し多めに買う
・缶詰やレトルト食品を少し多めに置く
・乾電池を常備する
・LEDランタンを準備する
・携帯トイレを備蓄する
・モバイルバッテリーを充電しておく
・救急セットを確認する
・家族で避難場所を話し合う
これだけでも災害後の安心感は大きく違います。
「普通に暮らせること」のありがたさ
私たちは普段、蛇口をひねれば水が出ることを当たり前だと思っています。
スイッチを押せば電気がつきます。
エアコンで快適に過ごせます。
コンビニへ行けば食べ物があります。
しかし、災害はその「当たり前」を一瞬で奪ってしまいます。
だからこそ、普段どおりの生活をできるだけ維持するための備えが大切なのです。
熊本地震をはじめ、多くの災害から私たちは数え切れない教訓を学んできました。
命を守ることはもちろん重要ですが、その後の生活をどう維持するかも同じくらい大切です。
特に夏の災害では、熱中症やエコノミークラス症候群など、二次的な健康被害にも十分な注意が必要です。
備えは決して「不安になるため」にするものではありません。
家族が安心して過ごすための「未来への安心貯金」です。
災害はいつ起こるかわかりません。
だからこそ、「まだ大丈夫」ではなく、「今できることから始める」。
その小さな一歩が、いざという時に自分や大切な家族の命、そして日常を守る大きな力になります。
今日このブログを読んだことをきっかけに、ご家庭の防災用品や備蓄、避難方法をぜひ一度見直してみてください。
「普段どおりの暮らし」を守る準備は、特別なことではありません。毎日の暮らしの延長線上にある、
小さな備えの積み重ねこそが、災害に強い家庭づくりへの第一歩になるのです。
