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2026/02/12

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化学工場は“勝手に材質を変えられない”

まず大前提。

化学工場の設備は、

  • 圧力
  • 温度
  • 薬品濃度
  • 腐食性
  • 強度計算
  • 法規(高圧ガス、労安法など)

すべてが設計段階で決まっています。

つまり——
材質は設計仕様の一部。

勝手に「こっちのほうが安いから鉄で」は絶対NG。

理由はシンプル。

▶ 安全性
▶ 耐薬品性


▶ 設備寿命
▶ 保険・法令適合

全部に関わるからです。

なぜ“鉄指定”が来るのか?

「化学工場=全部ステンレス」
と思われがちですが、実は違います。

鉄(SS材やSM材など)が指定されるケースは多い。

主な理由

① 強度が必要な架構

重量設備、反応塔、タンク支持架台などは
構造計算上、鉄の方が合理的な場合が多い。

② コスト管理

大規模設備では材料費差が莫大。
すべてSUSにすると予算が跳ね上がります。

③ 接液しない部分

薬品に触れない外部構造物は鉄+塗装で十分。

なぜ“ステンレス指定”が来るのか?

一方でSUS指定も当然あります。

① 薬品が触れる

酸・アルカリ・溶剤など。
腐食リスクがある箇所はSUSが基本。

② 洗浄工程がある

高温洗浄や薬品洗浄がある設備は
塗装では耐えられません。

③ 食品・医薬ライン

衛生面からSUS一択になるケースも。

④ 塩害地域

海沿い立地ではSUS指定も増えます。

ここが重要:SUSでも“種類指定”がある

大型化学工場の場合、

「ステンレスで」では終わりません。

SUS304
SUS316

など、グレードまで指定されます。

なぜか?

▶ 耐食性の違い
▶ 塩化物耐性
▶ 溶接部の腐食対策
▶ 応力腐食割れ対策

すべて計算された上での指定です。

福田鉄工の立ち位置

ここが腕の見せどころ。

指定は変えられない。


でも——

✔ 溶接方法
✔ 仕上げ精度
✔ 歪み管理
✔ 応力分散
✔ 防食塗装仕様

施工品質で寿命は変わります。

同じ「鉄」でも、
塗装下地処理が甘ければ短命。

同じ「SUS」でも、
溶接焼け処理が不十分なら腐食は起きる。

材質指定=ゴールではない。
スタートラインです。

実は一番大事なのは「設計意図を読む力」

図面には書いていない意図があります。

・なぜここはSS?
・なぜ板厚が違う?

ここを理解せずに“ただ作る”のと、
理解した上で“精度を上げる”のでは
設備寿命が変わる。

福田鉄工の強みは、


大手化学工場専属で長年積み上げてきた
設計思想の理解力です。

大型化学工場では、

▶ 鉄かステンレスかは設計段階で決まっている
▶ 安全・耐食・法規が理由
▶ 勝手な変更は不可

でも本当の勝負は、

指定材をどう仕上げるか。

鉄でも30年持たせる。
SUSでも腐食させない。

それが現場力です。