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2025/12/02

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二人の新人さんが育っていく

鉄の焼ける匂い、金属同士がぶつかる硬い音。
福田鉄工の工場には、毎日さまざまな“ものづくりの音”が響いています。

その中で、今年ひときわ存在感が増しているのが、
入社してまだ日が浅い二人の新人さんです。

最初は本当に「危なっかしいな…」と心配になるほどでした。
けれど今では、工場の仕事だけでなく、現場にも出られるほどの成長を見せています。

今日は、その二人がどのように“職人としての一歩”を踏み出してきたのか。
福田鉄工の一員として形になり始めた軌跡を丁寧にまとめました。

入社当初——工具を持つ手が固まり、機械の前で緊張していた二人

新しく入ってきた二人は、最初こそ本当に初々しい姿でした。

・機械の前に立つと緊張して動きが固まる
・工具の持ち方もぎこちない
・材料を押さえる位置が不安定
・音や振動に驚いて手が止まる

鉄工の世界は、工具の扱いを誤れば大きな事故に繋がるため、
新人にとっては最初の一歩が怖くて当然です。

教える側としても気が抜けず、
毎日となりで見守りながら、
「今日はここまで覚えよう」「明日はこれをやってみよう」と、
ひとつずつ段階を踏んでいくしかありませんでした。

しかし二人は、怖さや難しさに向き合いながら、
コツコツと食らいついていきました。

少しずつ、でも確かに変わり始めた“二人の動き”

鉄工の仕事は、いきなりスキルが上達するものではありません。
昨日よりほんの少し慣れる、そんな繰り返しです。

ところがある日、二人の動きに変化が生まれました。

・工具を揃える動作がスムーズ
・作業前の段取りを自分で確認できる
・危険箇所に気づき、作業を止めて確認できる
・材料の向きや固定方法が安定してきた

“できなかったこと”ではなく、“できるようになってきたこと”が増えてきたのです。

これは、考えるより手がスムーズに動くようになってきた証拠。
汗だくでメモを書きながら覚えた成果が、ゆっくりと形になってきた瞬間です。

工場での仕事が“任せられる作業”へ変わる

最初は一つひとつの動きに時間がかかっていた二人ですが、
今では、以下のような作業も任せられるようになりました。

・鉄骨の穴あけ作業
・切断機での材料加工
・溶接前の下準備
・材料の寸法チェック
・軽作業を段取りどおりに進める

もちろん危険作業は必ず確認が必要ですが、
以前のように「全部ついていないと危ない」という状態ではなく、
“自分で判断しながら進められる段階”に入りました。

この「任せられる」という変化は大きな成長です。
鉄工の現場は判断力が命であり、
作業工程を理解していないと任せられません。

二人が理解し始めたのは
“手を動かすだけではなく、考えて動く”という鉄工の本質です。

そして、現場へ——“鉄が建物になる瞬間”を体感する

工場での加工が安定してきた二人は、
ついに現場へ同行する機会が増えてきました。

現場は工場以上に緊張感が漂う場所です。

・寸法の読み違いが許されない
・他業種との連携が必要
・安全管理は工場以上に厳しい
・その場での判断が求められる

初めて現場に行った日、二人は明らかに緊張していました。
しかし、鉄骨がプラントの一部として組み上がっていく様子を
目の当たりにしたとき、表情が変わりました。

工場で加工した材料が、
現場で立ち上がり、プラントの一部になっていく。

「自分たちが触っていた鉄が、こうやって形になるのか…」

二人がそう実感した瞬間、
その背中には職人としての“覚悟”のようなものが宿っているように見えました。

成長の裏には、日々の積み重ねと“真面目さ”がある

二人の成長には共通点があります。

それは——とにかく真面目。


・分からないことを必ず確認する
・危ないと思ったら迷わず手を止める
・間違えた時は素直に認め、すぐに修正する
・誰よりも丁寧に工具を扱う

鉄工の仕事は派手ではなく、
積み重ねの世界です。

真面目さ、丁寧さ、理解しようとする姿勢。
この三つを持ち続ける新人は必ず伸びます。

二人はまさにそのタイプで、
だからこそ確実に成長してきました。

“二人で成長してきた”という事実が、何よりの強み

二人の関係性はとても良い意味で刺激し合う関係です。

・片方ができるようになると、もう片方も続く
・困ったときは自然に助け合う
・同じポイントでつまずき、同じように乗り越える
・覚えたことを共有しながら進む

この“二人で育っていく空気感”が、成長を倍速にしています。

一人では折れそうな時でも、
横で頑張っている仲間がいると踏ん張れる。

鉄工の仕事に限らず、
職人の世界ではこの関係性が本当に強い武器になります。

ものづくりは簡単じゃない。でも、止まらない限り必ず上手くなる。

二人はまだまだ伸びしろばかりです。

これからもっと難しい作業にも挑戦し、
現場での判断も任され、
工場でも中心的な存在になっていくはずです。

鉄工の世界は、急成長はあり得ません。
でも、止まらない限り、必ず前に進む。

そして二人は今、
確実に前へ前へと成長している最中です。

福田鉄工の未来を支えていく存在として、
これからの二人の姿を見るのがとても楽しみです。