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2025/10/22
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まちが動く季節に思うこと
普段は政治の話はしませんが 、工場の朝は、いつも同じように始まります。
シャッターが開く音、機械の始動音、鉄を磨く音。
秋の風が少しずつ冷たくなり、作業服の上にジャンパーを羽織る季節になりました。
そんな中で、ニュースからは「新しい総理大臣が誕生しました」という声が流れてきました。
時代がひとつ動いたような、そんな空気を感じます。
普段は政治にあまり関心のない私たちでも、「何かが変わるかもしれない」という
予感には心が動きます。
ちょうどこの上越のまちでも、市長選や市議選が近づき、
「これからどういうまちになっていくのか」が話題になる季節。
国のリーダーが変わること、まちのリーダーが変わるかもしれないこと。
どちらも、“暮らしの土台”を形づくる大切な動きです。

“誰が”より、“どう変わるか”
ニュースでは「誰が総理に」「誰が市長に」といった話題が注目されます。
けれど、私たち現場で働く者にとって大事なのは、“何が変わるのか”という部分です。
上越のような地方都市では、人口減少や空き家問題、公共交通、雇用のことなど、
一つひとつが生活と直結しています。
こうした課題にどう向き合うかは、政治家だけの話ではありません。
地域の企業も、住む人も、一緒に考えていくテーマです。
たとえば、工場の仲間が「子どもが生まれた」とうれしそうに話すとき。
その子が大きくなっても、このまちで働き、遊び、夢を描ける環境を残せるだろうか。
そんな問いを、自然と自分たちにも投げかけたくなります。
“まちの未来”は、選ばれた人だけがつくるものではない
市長が誰になっても、市議がどう入れ替わっても、
結局、まちを動かすのは「そこで暮らす人たち」だと思います。
毎朝、道路を掃除しているおじいさんも、
子どもたちの登下校を見守る地域の方も、
それぞれが“まちづくり”の一員。
そして、私たちの仕事もまた、そうしたまちの一部です。
鉄をつくり、形にし、人の役に立つものを生み出す。
それは小さなことかもしれませんが、
暮らしのどこかを支える力になっている。
「政治が変わるから」ではなく、
「自分たちの手で変えていく」。
その気持ちを持ち続けたいと思います。
“変化”は、いつも現場から始まる
新しいリーダーが生まれると、「改革」という言葉が多く聞かれます。
けれど、私たちは知っています。
本当の変化は、会議室の中ではなく、現場の手の中から始まるということを。


工場でも同じです。
一つの道具を改良したり、工程を工夫したり。
誰かが「やってみよう」と動くことで、流れが変わる。
小さな積み重ねが、大きな改革につながる。
社会も、まちも、きっと同じです。
変化は遠くからやってくるものではなく、
自分の足元から生まれていくものだと感じます。
私たちができる“まちへの投票”
選挙の投票は、紙一枚の行動ですが、
日々の暮らしの中にも「小さな投票」があると思います。
地域の掃除に参加する。
地元の店で買い物をする。
子どもの行事やお祭りを手伝う。
その一つひとつが、「このまちを良くしたい」という気持ちの表れです。
福田鉄工も、そうした日々の“まちへの投票”を続けていきたいと思っています。
変わっていく時代と、変わらない想い
世の中は、どんどん変わっていきます。
新しい総理が生まれ、まちのリーダーが代わり、
ニュースの顔ぶれも、街の風景も少しずつ変わっていく。
けれど、どんな時代になっても、
「誠実にものをつくり、地域と共に生きる」という想いは変わりません。
鉄を磨くように、一歩ずつ、焦らず、形にしていく。
その姿勢こそが、福田鉄工のものづくりであり、
私たちがこのまちで働き続ける理由です。
新しい時代の始まりに、改めて思います。
“変わること”と“変わらないこと”を大切にしながら、
今日もまた、工場の灯をともします。
「鉄をつくる会社」ではありますが、
私たちが本当に形づくりたいのは、“まちの未来”なのかもしれません。
(福田鉄工ブログ編集部)
