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2025/11/17
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“熊の話題”と、上越で暮らす私たち
全国で騒がれる“熊の話題”と
上越で暮らす私たちが本当に感じていること
地域で働く企業として、いま向き合いたい「生活の安全」と「地域の変化」
2025年、全国で連日のように「熊が出た」というニュースを耳にします。
「買い物帰りの駐車場に熊」
「小学校の近くで目撃」
「深夜の住宅街に出没」
こんなニュースが全国区で取り上げられ、
“熊が日常のすぐ隣まで来ている”という感覚を
誰もが持ち始めています。
そしてこの流れは、上越市も例外ではありません。
山の近くの地域だけでなく、
市街地に近いエリアでも熊の足跡が見つかったり、
注意喚起の放送が流れたりするようになりました。
ここ数年で、私たちの生活を取り巻く環境が
明らかに変わってきているのを感じます。
今日は、鉄工所という立場ではなく、
上越で生きるひとつの企業として
この“熊問題”をどう見ているのかを書いてみたいと思います。

熊は増えたのか?
「昔はこんなに聞かなかった」という素直な感覚
まず、多くの人が感じているのは
「とにかく出没数が増えた気がする」という実感です。
- 子どもの頃はここまで聞かなかった
- 住宅地に近い場所での目撃はほぼなかった
- ニュースの量そのものが増えている
体感的にも、情報量的にも、ここ数年は“異常値”に近い。
その背景には、専門家によると
・ドングリや木の実の不作
・気温の変化で行動が長期化
・山の保全が追いついていない
・人里に近い場所が静かになった
など、さまざまな理由が指摘されています。
もちろん、これらは誰もがすぐに解決できる話ではありません。
ただ、上越で暮らしていると確かに
「熊との距離が近くなった」
という感覚を強く持つようになりました。
上越の“生活圏と自然圏の境目”が変わりつつある
上越市は海も山もあり、自然のバランスが豊か。
それが魅力でもあり、生活の特徴でもあります。
でも、その自然と生活の“境界線”が
昔より薄くなったように感じませんか?
- 里山の人手が減り、管理が行き届きにくい
- 山道が静かになり、動物が近寄りやすい
- 畑や空き家が増え、食べ物が散らかりやすい
- 山間部だけでなく市街地でも夜間が非常に静か
上越全体を見ると、
こうした積み重ねが熊の行動範囲を
結果的に広げているように思います。
熊だけでなく、タヌキやイノシシ、サルの報告も増え、
“人の生活圏と自然圏が交差し始めている”
そんな時代に入ったのだと感じます。
熊のニュースは「人がどう暮らすか」
という問題でもある
恐怖ではなく、生活のあり方への問い
熊のニュースが多いと、どうしても
「怖い」「危険」「また出た」
という反応になりがちです。
しかし、冷静に考えると、これは
私たちの暮らし方そのものを問い直すニュース
なのではないか、と最近感じます。
・地域の目が減っていないか
・空き家や空き地の管理はどうなっているのか
・山や里の世話をする人が減っていないか
・生活圏の“境界管理”が昔より弱くなっていないか
つまり熊の問題とは、
「熊が悪い」のではなく
人の側の環境も変わってきた結果でもあるのです。
上越のように自然と共存する地域では、
この“変化”を無視するわけにはいきません。

福田鉄工として感じているのは
「地域のリズムが変わっている」ということ
鉄工所は地域の中で仕事をしています。
現場に行く。
地域の人と話す。
山沿いの施設にも、海沿いの施設にも行く。
その中で最近よく感じるのが、
地域全体のリズムが変わってきている ということ。
昔は
・地域を歩く人がもっといた
・畑や田んぼに誰かが必ずいた
・山沿いにも生活の気配が常にあった
ところが近年、
人口減・高齢化・働き手不足などの影響で
「人の存在」がゆっくり薄くなっています。
すると、動物にとっては逆に
・安心して歩ける
・以前より静か
・住宅地に近づきやすい
という環境になる。
これは上越に限らず、
全国で起きていることだと思います。
熊が話題になるのは、この“変化の象徴”でもあります。
「対策」の前に必要なのは
地域の現実を知ること、そして共有すること
熊の出没が増えても、
「どうすればいいのかわからない」
という人は非常に多いです。
でもその前にまず大切なのは
“現状を知ること” だと思います。
・どの地域で出やすいのか
・どの季節や時間帯が多いのか
・どうやって人の生活圏に近づくのか
・なぜ今増えているのか
正しい現状を知ることで、
「むやみに怖がる人」も
「全く気にしない人」も、
同じテーブルで話せるようになります。
上越は広い地域です。
山深い場所もあれば、海沿いの街もある。
暮らし方も違う。
だからこそ“情報共有”こそが
最大の対策になるのではと考えています。
熊問題は「地域を見直すチャンス」でもある
上越で暮らす意味、地域の未来を考えるきっかけ
熊のニュースは不安を生みます。
でも、裏を返せば
地域のあり方を考えるきっかけにもなります。
・地域の空き家問題
・里山と街の境界の管理
・夜間の人の動きの減少
・人手不足と生活リズムの変化
こうした課題は本来、
熊が出る前から存在していました。
熊の出没が増えたことで、
ようやく“問題が表面化した”だけかもしれません。
上越は自然とともにある街。
だからこそ、この問題を
「恐怖のニュース」ではなく
“地域を見直すサイン”
として受け取りたいと思います。
福田鉄工は、上越の変化を“地域の一員として”見つめ続ける
私たち福田鉄工は鉄を扱う会社ですが、
それ以前に“上越で生きる企業”です。
山の変化も、街の変化も、
地域の空気の変化も、
日々の仕事の中で肌で感じています。
熊の出没は、その中でも特に
地域の未来に関わる重要なサインだと思います。
これからの上越をどう守るのか。
地域の生活をどう繋いでいくのか。
子どもたちにどんな街を残したいのか。
熊のニュースをきっかけに、
そんな“未来の話”を地域全体でできるようになれば、
上越はもっと強く、優しい街になれるはずです。
福田鉄工は、これからも
地域の声に耳を澄ませながら、
上越で暮らす人たちと一緒に歩んでいきます。
