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2025/10/15

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すっかり涼しくなってきた上越。秋の風と、津南のお米。

上越の空気がすっかり秋めいてきました。
朝、工場のシャッターを開けると、ひんやりとした空気が頬をかすめ、思わず深呼吸したくなる季節。
あの猛暑の夏が嘘のように過ぎ去り、秋の静けさが少しずつ日常の中に溶け込んでいます。

そんな中、今日の福田鉄工には、ちょっとした“秋の贈り物”が届きました。
いつも野菜や果物を分けてくださるスタッフさんから、「津南産の新米」をいただいたのです。

🌾清流が育てた津南の恵み。

津南町といえば、新潟県の中でも特に水と空気の美しい町。
信濃川の源流に近く、昼夜の寒暖差が大きいため、お米の甘みと粘りが際立つ地域として
知られています。
その豊かな自然の中で育ったお米は、ひと粒ひと粒がつややかで、炊き上がりの香りから
すでに違います。

「今年のは特にいい出来でした!」と、笑顔で手渡してくれたスタッフさん。
ご家族で代々米づくりを続けているそうで、田植えの時期には、仕事が終わってから
田んぼに出て、泥だらけになりながら世話をする日々。
鉄工所の仕事も、農作業も、どちらも“手仕事”。
そんな二足のわらじを履く姿には、ものづくりの原点のような力強さを感じます。

🌾“分け合う”文化が、福田鉄工のあたたかさ。

福田鉄工では、こうしてスタッフ同士が自分の家で採れた野菜やお米、果物を分け合う光景がよく見られます。
春にはいちご、夏にはとうもろこし、秋にはサツマイモやかぼちゃ、そして冬には漬物や大根。

単なる“おすそ分け”ではなく、
「うちの畑のやつ、今年はよくできたから食べてみてよ」
「この前のキュウリ、漬けてみたらうまかったよ」
そんなやりとりの中に、人のあたたかさと、地域のつながりが生きています。

工場という場所は、どちらかといえば無機質な印象を持たれがちですが、
福田鉄工には“人の温度”があります。
鉄と火と汗に包まれた現場の中にも、こうして季節を分かち合う穏やかな時間がある。
それが、会社全体の雰囲気を柔らかくしてくれているのかもしれません。

🏭秋の工場にも、静かなリズム。

秋の工場は、どこか落ち着いた雰囲気をまといます。
夏の忙しさを越え、冬に向けての製作が動き出すこの時期。
昼下がりの柔らかな光が、鉄骨の影を長く伸ばしていく。
その静けさの中で、溶接の火花だけが小さくパチパチと光ります。

そんな光景を見ていると、自然と心も穏やかになるものです。
「この時期が一番仕事しやすいですね」
「外の風がちょうどいい」
スタッフのそんな言葉からも、秋の心地よさが伝わってきます。

そしてその手元には、朝もらった津南の新米のおにぎり。
小さな一口の中に、土地の恵みと、仲間の思いやりが詰まっています。

❄️冬を前にして思うこと。

上越の冬は長くて厳しい。
雪が降り始めると、工場の外は一面の銀世界になります。
鉄の冷たさも一段と増し、朝の始業時には機械も少し冷え込んでいる。
それでも、こうして秋のうちにいただく新米の甘さが、冬に向けての元気をくれる気がします。

地域の恵みを口にしながら、
「この土地で働けてよかった」と感じる瞬間があります。
上越も津南も、雪国ならではの厳しさと、それを越えてきた人の強さがある。
その中で育ったお米は、どこか芯があって、優しい。
まるで福田鉄工のスタッフたちのようです。

🌾最後に──津南の新米

今日いただいた津南の新米。
ただの“食べ物”ではなく、人の想いと土地の記憶が詰まった贈り物でした。

鉄をつくる仕事も、お米を育てる仕事も、形は違えど「手をかける」という点では同じ。
丁寧に磨き、熱を加え、完成までの過程を見守る。
その“手間”こそが、福田鉄工のものづくりにも通じているのだと思います。

その何気ない風景の中に、確かに“豊かさ”がありました。

秋の上越、そして津南の恵みに感謝して。
今日もまた、福田鉄工は一歩ずつ前へ進んでいきます🍚✨