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2025/12/18
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「望年会」で感じた、経営者の“装い”
昨日は、地元の経営者が集まる会の望年会に参加してきました。
年末の忙しい時期にもかかわらず、多くの方が集まり、さらに
今回はゲスト参加の方も多く、会場はいつも以上に活気にあふれていました。
業種も立場も年齢も違う人たちが、同じ空間で食事をし、笑い、語り合う。
こうした異業種交流の場は、やはり何度参加しても得るものが多いと感じます。
仕事の話はもちろんですが、それ以上に印象に残るのは、ふとした会話の端々や、
立ち振る舞い、考え方の違い。
そして今回は、意外なところから大きな刺激をもらうことになりました。
何気ない「服装」に宿る、強烈なメッセージ
会の途中、ふと目に留まったのが、ある会社の代表が着ていたトレーナーでした。

それは、いわゆる“作業着”でも、“スーツ”でもありません。
カレッジ風のロゴが大きく入った、とても洗練されたデザインのトレーナー。
よく見ると、そこには
「TAIYOU KAIHATSU / EST.1968」
という文字。
上越市で土木事業を経営されている会社の代表の方が、自社の名前を堂々と、
しかもとてもおしゃれに身にまとっていたのです。
正直、最初は「かっこいいな」というシンプルな感想でした。
でも、時間が経つにつれて、その服装が持つ意味の深さに気づかされました。
服は「自己紹介」であり、「会社紹介」でもある
経営者が、どんな服を選ぶか。
それは単なる好みの問題ではなく、その人の価値観や、会社のあり方を静かに語っています。
そのトレーナーから感じたのは、
「自分たちの仕事に誇りを持っている」
「地域で積み重ねてきた歴史を大切にしている」
そして
「土木=無骨、汚れる仕事、というイメージを更新したい」
という強い意思でした。
1968年創業という歴史を、あえてカレッジ風という
“若々しく、知的で、誇り高い”デザインで表現する。
これは、言葉で100回説明するよりも、ずっと雄弁なブランディングだと感じました。
無意識のうちに伝わる「会社の姿勢」
異業種交流の場では、名刺交換や事業内容の説明をする機会があります。
しかし実際には、それ以前に「第一印象」で多くのことが伝わっています。
・どんな雰囲気の会社なのか
・どんな人たちが働いていそうか
・一緒に仕事をしたら、どんな時間になるのか
それらは、言葉より先に、服装や佇まいから伝わるものです。
そのトレーナーを着ていた代表の姿は、
「この会社、なんだか面白そうだな」
「土木だけど、堅苦しくなさそう」
そんな印象を自然と周囲に与えていました。
ブランディングとは、ロゴやWebサイトだけの話ではない。
日常の一瞬一瞬が、すでにブランディングなのだと、改めて感じさせられました。

地元企業だからこそできる表現がある
上越という地域で事業を続けるということ。
それは、長い時間をかけて信頼を積み上げてきた証でもあります。
だからこそ、
「うちはこういう会社です」
「こういう想いで仕事をしています」
というメッセージを、もっと自由に、もっと楽しく表現していいのだと思います。
地元の人が見て「誇らしい」と思えること。
若い世代が見て「こういう会社で働きたい」と感じること。
それが、これからの地域企業にはますます求められていくはずです。
その代表のトレーナーは、まさにその一つの答えでした。
刺激は、意外なところに転がっている
今回の望年会は、改めて「場に出ること」の大切さを実感する時間でもありました。
何か特別なセミナーに参加しなくても、こうしたリアルな場には
たくさんのヒントが落ちています。
人の話を聞くこと。
人の姿を見ること。
そして、自分の仕事にどう持ち帰るかを考えること。
昨日は、異業種交流という本来の目的以上に、
「自分たちは、どう見られているだろうか」
「自分たちの仕事は、ちゃんと誇りとして表現できているだろうか」
そんな問いを持ち帰る夜になりました。
年末に、いい刺激をもらいました
望年会という名の通り、「忘れる」ための会でありながら、
今回はむしろ、しっかりと心に残る時間になりました。
地元には、まだまだかっこいい経営者がいて、
まだまだ学ぶことがある。
そんな当たり前だけれど大切なことを、
一着のトレーナーから教えてもらった気がします。
年末に、いい刺激をもらいました。
この気づきを、また次の仕事につなげていきたいと思います。
